女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

「やっぱりもっと殴っとけば良かったな…」


いやいや、相当殴ってたから…。

あれ以上殴ったら本当にヤバかったと思う。


でもあのまま佐伯が来なかったら…

想像して今更身体が震えてきた。


「梨優?大丈夫か…!?」


どうしよう本当に震えが止まらない。



「梨優…あいつに何された…?」


震えてる原因があのチャラ男のせいだって分かったみたいな佐伯が言う。


あいつに…あいつに触られて、キスされて……。


『…っ……』


思い出しただけでもう……


うつむいたあたしを佐伯が覗き混んできたと思ったら…

『っ…!』


唇を塞がれた…。



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