女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
*咲きかけた想い
「あ!!りっちゃん大丈夫だった!?」
あんな事があった次の日、学校に着くと向日葵が駆け寄ってきた。
『メールでも行ったけど大丈夫よ』
制服破れたしあのチャラ男にキスされたけど…犬にでも噛まれたと思って忘れる!
制服は一応二着持ってたからなんとか…。
「俺がヒーローの如く現れたから大丈夫!!」
そう言って肩を組んで来た佐伯。
「あ!佐伯くんおはよう…って怪我してるよ!殴られたの!?」
口元に貼ってある絆創膏を見て驚いたように言う向日葵。
「まぁ、名誉の負傷だよねぇ~♪」
『何が名誉よ…』
チャラ男は佐伯に殴られてボロボロだったけど、佐伯は全くチャラ男には殴られてない。
あの傷はあたしに殴られたやつ…。
昨日、あの後良いって言ってるのに家まで送ってくれた佐伯。
何であの場所に居るのが分かったのか聞いてみたら、向日葵が小野に呼び出された事を佐伯に行ったらしい。
で、探しまわって助けに来てくれたみたい。
下着見られたし、キスされたけどっ!!
しかも、佐伯はわざわざ朝、家まで迎えに来たっていうね…。