女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

グイッ!

『わっ…!』


急に肩を引き寄せて来た佐伯。


『ちょっと!危ない…』


「あ…」


佐伯に文句を言ってやろうと思った所で向日葵が教室のドアの方を見て不安そうな表情をした。


見ると、小野と取り巻き3人。

向こうもあたし達に気付いたみたいだけど、一瞬佐伯の方を見ると怯えたように自分達の席の方にそそくさと行った。


佐伯があたしを引き寄せたのはあたしを守るため…?


「ん?何?」


見上げると少し首を傾げて優しく微笑んで来た佐伯にドキッとした。



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