女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
『…で?あんたは何で付いて来てるわけ?』
何故かあたしの隣を歩く佐伯に聞く。
「え?帰るからでしょ?」
『そうじゃなくて!何で一緒に帰るのよ!?』
今まで一緒に帰った事なんて無かったのに!!
「りっちゃん、そんなに怒らなくても…」
『怒ってない!』
「りっちゃん怖い…。あ、じゃああたしこっちだから。また明日ねりっちゃん、佐伯くん!!」
逃げるかのように手を振る向日葵。
「じゃあね~向日葵ちゃん!」
ひらひらと笑顔で手を振る佐伯に、あたしは顔をしかめた。