女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

「ごめん!!梨優悪いけど教えてやって?」

『……はぁ…』


佐伯の言葉に溜め息。


「ごめんって…。向日葵ちゃんもごめんね?」

「ううん!用事じゃ仕方ないよ~」


「本当にみんなごめんな?梨優、今日送ってけないけど暗くならないうちに気をつけて帰れよ?」

『…別に送ってくれなんて頼んで無いし!』

子供じゃ無いんだから。

あんたは父親かっつーの!


何て事を思いながら軽く睨んでると…困ったように笑ってから私の頭をくしゃっと一回撫でた。


『ちょっ…!』

「じゃあね!」


そう言ってみんなに手を振ってからなんでも無かったかのように出て行った…。

「行っちゃったねぇ~」

「用事ってなんだろうな?まさか…女とか?」


あたしの方を見て言う鈴木。


『知らないわよ。ほら、勉強するなら早く教科書開け!』

「んだよ…何怒ってんだよ!?」

『怒ってない!!』


別に佐伯が誰と居ようがしらないわよ!
関係無いんだから!!


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