女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
「でも…りっちゃん最近変だよ。だって…」
『何でも無いってば!!』
あたしの怒鳴ったような声に、教室が一瞬静かになる。
『ごめん…』
これじゃ八つ当たりだ…。
「ううん…。あたしこそしつこくしてごめんね?」
お互いの間にきまづい空気が流れる。
「ほら、もうすぐ予鈴鳴るから席につけ~!!」
タイミングよくテストの監督の為に入って来た中原先生。
「あ…じゃああたし席戻るね…」
無理に笑顔を作って自分の席に戻って行った向日葵。
『はぁ…』
自分の身勝手さに小さくため息をつく。
「これで最後だから頑張れよ~!!」
最後は数学か…。
そう考えながら前を向く。
『っ…』
何でこっち見てるの…?