女王様とお調子者 ＊＊恋の花が咲いた頃＊＊

『チビだから見えなかったんじゃない？』

「なっ…龍之介がでかすぎるんだよ!」

むきになって言う鈴木を呆れた顔で見る。

「そのうち智也も伸びるって!それより梨優、俺の話ししてなかった～？」

ﾎﾟﾝｯと鈴木の肩を叩き「それよりってなんだよ!」とか言ってる智也を無視してこちらを見てくる。

『別に…あんたに告ってくる女の気が知れないなんて話ししてないわよ？』

実際してないけど。

でも、顔が良ければ良いってもんじゃないでしょ？

「なに!？龍之介また告られたのかよ!？」

佐伯が何か言う前に、鈴木が食い付く。

…騒がしい奴。