女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
*恋の花が咲いた頃
「なぁ…梨優何か勘違いしてない?」
『勘違い…?何言ってるの?』
「だから、俺彼女居ないし!いつも梨優にこれだけアタックしてまだ分からない?」
今更何言ってるの?
『嘘!あたしの反応見て面白がってたんでしょ!?もう良いから離してってばっ…!』
「離さねー」
離す所か、あたしの両腕を掴んで正面に向き直る佐伯。
あたしはそんな佐伯から目を離す。
「聞いてくれるまで離さない」
『もう聞くことなんて無いから…』
「良いから!確かにファミレスに俺居たよ」
ほら、やっぱり…。
「…別にあたしに関係無いから」
何度も聞かなくても分かってる…。
「ちゃんと最後まで聞けって!確かにファミレスには居たよ。でもあいつは彼女じゃない」
まだ言うの?
いたちごっこな話にあたしは言い返す気力も無い。