女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
「だって、【明るくゆかいな性格。人に愛情を与えるような表現が得意】なんて俺みたいじゃん♪」
なんか本当に調子良いよね…。
『はぁ…』
呆れたあたしはわざと大きくため息をつく。
「だからさ…」
『…何よ』
どうせ大したことじゃないと思い、適当に聞き返す。
「梨優はそのままで良いから」
『え?』
佐伯の言葉に顔を上げると優しく微笑んでた。
そんな笑顔を見ると胸がキュッて締め付けられる。
辛いからじゃないよ。
「俺が梨優の梨の花になるから…だから…俺と付き合って下さい!」
いつもの調子は何処へやら真剣な佐伯。
そんなあたしもいつもと違う…。
何でこんなに佐伯はあたしを泣かせる訳?
『ふっ…何よ梨の花って…似合わないし』
「ひどっ!俺真剣なのに」
頬を膨らませる佐伯。