女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
今までだったら拒んでるキスを受け入れてるあたしが居た。
先生に恋をして、失恋して、もう恋なんてしないと思った。
あんな苦しい思いするなもう良いって。
氷の女王なんて呼ばれてるあたしの心はあの日から本当に氷ったのかもしれない。
だけど…佐伯に出会って
いつの間にか先生を見ても苦しくなくなって
鬱陶しがりながらも
嫌じゃない自分が居た。
恋愛対象としてあり得ないと思ってたのに…
あたしの心を溶かしたのは…悔しいけど佐伯だったみたい。
まだ寒さの残る冬の日、春には一足早くあたしの心に雪解けが訪れて暖かな花が咲いたようだった―――。