女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
「よ~いスタート!」
前の人が終わり、先生の合図で走る。
走るのはまぁ速いかな?
「はい、里中さんタイムこれねぇ~」
『…どーも』
終わった人から順番に次の人のタイムを測るため、小野からストップウォッチを渡された。
「付き合って無いなら、問題ないよね…」
去り際、ボソッと言った小野に振り返る。
「じゃあねぇ~」
ニコッと笑うといつも一緒に居る友達の所に行ってしまった小野。
…今の、なに?
「次!準備良いか~!?よ~いスタート!」
先生のそんな声に考える暇も無く、急いでストップウォッチを押した。