女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
「ゴホンッ」
「は…?」
急に聞こえた咳払いに後、数センチ(!)って所で先輩の動きが止まった。
…誰?
「おい、うちのクラスの生徒に何してんだ?」
『中原先生…?』
小さく呟く。
先輩の顔が目の前にあるせいで見る事が出来ないけど、声とうちのクラスって言ったし…。
「チッ…先公かよっ」
そう舌打ちをして吐き捨てるように言うと、私から離れ、屋上を出て行った。
「…たく、先公とはなんだよ。
里中大丈夫か?」
掴まれていた腕を抑えていたあたしに先生が言う。