女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
―ピンポンパンポン♪
《1年3組佐伯龍之介、至急職員室まで来なさい》
龍「はっ!?」
顔の距離が5cm位になった所でそんな放送が流れる。
『そうだ…あんた、さっき担任に呼び出されてたじゃない!』
手が緩んだ隙にパッと手を抜き、龍之介の顔を押し退ける。
「梨優!押すなよなぁ~。それに、今それ所じゃ…」
《佐伯!1分以内に来なかったら…宿題増やす!》
「1分!?マジかよ!」
『ほら!早く行きなさいよ!』
「みっちゃんのバカ!梨優待ってて!続きはまた後…」
『良いから早く行け!』
そう言うと渋々ながらも龍之介は、走って教室を出て行った。