女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
厚い雲で覆われて
夕陽どころか一筋の光も見えなくて
今にも泣き出しそうな空模様…
まるで今の自分の心を映し出してるかのよう…。
先生に恋なんてバカみたいなんてバカにしてたのに…
『ハハッ…バカはあたしだよね…』
乾いた笑いが漏れる。
『あ…』
まだ握りしめたままだったクッキー。
すっかり忘れてた…。
『…慣れないことなんてするもんじゃないね…』
そう言ってゴミ箱に捨てた。
片付けた後だったのかゴミ箱には何も入ってなくてただクッキーの重さの分だけ音がした。