女王様とお調子者
**恋の花が咲いた頃**
―――あっという間に昼休み。
「2人だけでご飯食べるの久しぶりだね」
『…いつも勝手にあいつらが入ってくるからね』
いつもは佐伯が勝手にあたしの隣に座ってきて、鈴木がそれに便乗して向日葵の隣に座ってる。
だけど今日はやたら女子からの呼び出しが凄いらしく、2人とも何処かへ行ってしまった。
「勝手にって…;;でもなんか変な感じ」
『…良いじゃない静かで』
そう言ってはみたけど、正直なんだか落ち着かない。
「り~う!」
「あ、噂をしたら来た!」
「え?何?何?俺の話し?」
『ちょっと!重い!』
あたしの後ろから寄りかかるように肩に手を置いてくる佐伯。
「どんな噂してたの~?」
『たいした事じゃないわよ。それより退いて』
「はいはい。分かった」
そう言って素直に離れた佐伯にまた拍子抜け。
いつも中々離れない癖に……。