【完結】しゅがぁLOVE

少しひんやりとした廊下の風が、制服を通して伝わってきた。

制服って、足だしてるから寒いんだよね。
常々、男女差別だとも思う。

だってズボンとスカートだよ!?

あきらかにスカートの方が寒いんじゃんっ。



すれ違う男子のズボンを見るたび、その顔を睨みつけながら歩いた。

……なんて、その男から見たらとんだとばっちりだけど。

そう思いながらも止めず、また観察。
すると、腰パン男子を発見した。

コイツも…あたしのスカートの寒さを知らずにぬくぬくと履いてやがる。

そのまま上に視線を上げるにつれて、
チャラチャラの格好が目立ってきて。

綺麗な金髪、と切れ長の目。

睨みだけで宇宙人すらぶっ飛ばせそうな目と、ばっちり合った。


!!!

「ね、ねー梓衣ちゃ〜ん?」

「は?なにいきなり」

「いや、なんでもないけど」

あきらかに逸らしてしまった。
そんで、あきらかにまだこっちを見てる。

礼央が。


< 27 / 48 >

この作品をシェア

pagetop