【完結】しゅがぁLOVE
大方、昨日の返事ってヤツですね。
答えはモロわかってる返事を、
あらためて聞かせるためにこちらを見たのですね。
「なんなのあんた…」
「い、いいじゃないか。そういうときもあるんだからっ」
どういうときよ、なんて呟く梓衣を尻目に、礼央を伺う。
見たことに気付かれないように、細心の注意を払って。
そしたら大きく溜息を零して、何事もなかったかの様に歩き出したのが見えた。
とりあえずは…一安心。
こんなふうに避けても、何にもならないのは重々承知。
あたしだっていつまでもこのままで、なんてさすがに思わない。
だ、け、ど。
あたし告白したことなかったんだ。
つまりふられたこともなかったんだよ。
それ以前に、好きな人ができたこともなかった気がする。
初めて好きになった人に、初めて告白して。
初めて振られるなんて、心臓つぶれちゃう気がするんだもん。
そんな怖いこと、できないじゃんか。
迷惑かけてるのはちゃんとわかってる。
後少し、気持ちの整理がついたら、ちゃんと振られようと思う。