【完結】しゅがぁLOVE
たった一週間くらいの間だったのに、
礼央が好きで好きでたまらない。
あたしじゃないみたいに、びっくりするくらい礼央のことばっか。
その度に心臓は破裂するんじゃないか?ってくらいの爆音で鳴り響く。
それだけでもゲンカイなのに、
今度は振られたりしたら、ホントに泣きそう。
女の涙は武器、とかいうけどさ。
泣かない女が泣くからこそ武器というもので。
だから、ってわけじゃないけど、
泣くのには抵抗がいる。
というか、泣いても慰めてくれるヤツがいない。
次、あの瞳と目があうときは
どんな表情をしているんだろう。
睨まれたりしたら、あたしはぶっ飛ばされるどころじゃない。
効果絶大すぎてもうだめだって。
返事がないってことは、近くにもいけないってこと。
しゃべりたくても礼央の隣には並べないってこと。
あの笑顔も絶対見れないってこと。
「はぁー…」
本日何度目かの、大きな溜息を零した。
本格的な冬の空は、どんよりとしてて。
厚い雲は今にも泣き出しそうだった。