黒いスーツの王子様
多分…


「‥あいつからだろ?」

「……――!」




「淳…」

「‥‥‥」


コクッと頷く希。

希の携帯はまだ
鳴り続けている…





「‥電話出ろよ。」

「ぇ……?」


俺の発言に、
希は驚いている。





「電話出て、淳と別れろよ‥。
お前が前に進まなきゃ、ずっと今のままだぞ?

あいつと別れたいんだろ?」


「‥ハイ」



希はまた目に涙が溜まり、

今にも泣き出しそうだ。


だけど・・






「だったら淳から逃げんなよ…。逃げたって何にも解決しねェし、お前が辛くなるだけだよ。

あいつから開放されたいんなら、お前が一歩踏み出せ‥なッ?」


.
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