黒いスーツの王子様
コイツ‥本当に女か(汗)?


呆れながらも
女の口元を手で拭うと……




「――――!」


女の口元に傷があった。


きっと‥

これもファンデーションで隠していたんだろう・・・






俺は女の口元の傷跡を
手でそっと触れながら




「お前。なんでそんなに傷だらけなんだよ‥?」



そう‥

ぽつりとつぶやいていた。













…………………
…………
……




「ふあぁーぁ‥」



太陽が顔を出し、
鳥が鳴き出す早朝。

結局一睡も出来なかった俺‥


.
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