雪に消えた日
「おっ言ってくれるじゃん。
お前まじ、
ユキちゃんにベタ惚れなんだな」
「うっせー」
図星だったから
顔が真っ赤になった。
それは
自分でもわかるぐらい。
つまり、
俺はユキちゃんに溺愛している。
こんなに好きなのに
ユキを好きになってはいけなかった。
俺たちの好きは
二人を苦しめるだけの
好きでしかなかったんだ。
そんなことなら
最初からユキに出会わなければよかった。
あの公園を
いつものように通り過ぎていればよかった。
そしたら、
二人とも傷付かずに済んだのに…