ヤンキーと恋★

嵐の前の静けさかもw

バタバタバタッ
ばんっっ!!!

「昌哉ーーーー純サーーーーーン。」

加奈サンが階段の駆け下りながら、叫ぶ。

「加奈、うるさい。」


「ごめんっ。てか、葵がいぢめるーーー♪」
「・・葵が?」


加奈サンの一言で、今ちょうど階段を降りてきている葵に視線がそそがれる。


「・・なに?」
ブスッとした顔で、不機嫌丸出しの返事をする葵。


「いやーーん、こわ~~い☆顔やばーーーー!!助けてっ」
そんな葵を挑発する様に、ニコニコしながら昌哉の後ろへ隠れる加奈サン。
怖いっていってるわりには、究極のスマイル。

まぁ、怖くないんだけどね?

「何が、こわ~~い☆だっ!!お前の方が怖ぇーーっての、怪力女。」


不機嫌な顔でフッと笑い、玄関に向かう葵。
それを止めようと、私が手を伸ばした、が、それよりも先に、誰かが葵の手を掴んだ。


「って。んだよ・・!?」
振りかえる葵が徐々に徐々に固まる。

兄貴が葵の腕を掴んでいたのだ。


「葵?誰の女にむかって言ったのかな?ん?」
めっちゃくちゃニコニコ笑顔で、眉間にしわ寄せて、腕の力をギリギリと強める兄貴が、徐々に徐々に葵に近づく。

その後ろでは、ニヒヒッという笑みでみている加奈サン、
ねみぃな・・って呟きながら奥に引っ込む純、
そして、学習能力ゼロだな、バカ葵なんて思いながらため息をつく私がいた。
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