ヤンキーと恋★
あれ?
「はぁー・・俺の家の近くで喧嘩なんてすんなよー」
武が呟いた。
「お前の家じゃねーし。」
と言いながら、葵が立ち上がった。
それを合図の様に、私達も立ち上がった。
そして、海の家の方にむかって歩いて言った。
近づくにつれて、大きくなる声と、殴り合いの音。
だんだんと見えてくる光景には、傷が全くない人が2人いた。
「おぉ。あいつ強いなぁー」
「確かにー」
武と葵がいった。
『関心してる場合かよ・・・』
莉香と私は苦笑いで言った。
だんだんと激しくなる喧嘩に、そろそろ止めようか、ということになって、叫んだ。
『てめーら、俺らの家の近くで』
葵達が言って、
『暴れてんなよ!』
私と莉香が言った。
案の定反応したヤンキー達。
「あぁ??んだてめー!」
「なにもんだぁ??」
次々と質問が飛び違う。
無傷の2人は、黙ってこちらに顔を向けた。
・・・あれ??あの顔は・・・
「俺らは、《美空》《羽美》《麗華》の・・・・」
「あきら君!?慎也君!?」
葵がヤンキー相手に話している言葉を遮って、見覚えのある顔にむかって走りだした。
そんな私にポカーンとしている葵達と雑魚ヤンキー。
莉香は、「えっ??あきら君と慎也君??」
といって、嘘ウソーー!!といっていた。