ヤンキーと恋★
10分待っても来ないので、帰る事にした。
校門を出た時、黒いワゴン車が、私の横につけられた。
ん?と思ったが、そのまま通りすぎ様としたら、中から不良がでてきた。
「君、ナオミさん??」
話しかけられると同時に、悪寒がした。
「はい・・・そうですけど。何か?」
「ちょっと来てもらえますか。リーダーがあいたがってます」
いやいや、はい行きます。って人いないでしょ!
「ごめんなさい!急いでるんで・・・」
こんな事言って、逃がしてくれる訳ないよね。
「おい、乗せろ!」
無理矢理腕をつかまれて、車に乗せられた。
「いたい!おろして~離して~!」
暴れても、相手は3人。さすがの私も叶う訳ない。
抵抗をやめた私は、落ち付いて逃げ方を考えた。
いや、落ち付いてなんかはいなかった。
小さい時、誘拐された記憶がフラッシュバックしてくる。
それでも、落ち着いたふりをした。
だって、もし、ここで泣いたりしたら何されるかわかんないじゃん?