あっぷるティ
「何?さっきの声、近所に迷惑じゃない…」
叫び終わった後、前方から女性の声が聞こえてきた。
池内のお母さんとは違う声だ。
「あら弘美。弘斗のお友達だそうよ」
池内のお母さんが後ろを向いて声をかける。
俺達も体を傾けて覗き込むと、そこには、やっぱりと言うべきか、短髪のこれまたとっっても美人な女の人が立っていた。
弘美と呼ばれたその女の人は、驚いたように目を丸くしている。
「弘斗の…?じゃあ上がってもらったら?あいつ今部屋にいるし」
「そうね、じゃあ上がってください」
「「は、はいッ!」」
満面の笑みで言われれば、断れるはずもなく…俺達は案内されるがままに池内の部屋へと向かった。