ただ…抱きしめて
全部、私が義朗を怒らせたから。


私が、我が儘を言わなければ、


寂しさをうめるためだけに、甘えていなかったら…


この悪夢は起こらず、


義朗の命を奪うこともなかった。


そう現実を叩きつけられているようだった。


視界が霞んでも、涙を流す気力さえなくなっている。
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