クリスマスに一番ツイてない男の話
なのに、なのに。

嗚呼、神とは何と無慈悲な存在なのか。

会社についた途端、同僚達の不手際連発で、僕はデスクに完全に拘束されてしまった。

メールどころか、携帯に触れる暇さえありゃしない。

時計を時々眺めては、疲労のせいなのか失意のせいなのか、判断に苦しむ溜息をつく。

残酷に過ぎていく貴重な年に一度のクリスマスイヴ。

ああ、僕の聖夜が…。

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