Love×Lovers~秘密の婚約者~
深呼吸してドアに手をかけた。
離れと言っても、古くない綺麗な家。
洋風で、綺麗な家。
だから私も、着物じゃ無くワンピースなんだ。
「失礼します。」
ドアを開けて頭を下げた。
相手の顔は分からない。
『どうぞ、お座り下さい。』
顔をあげて、私は固まってしまった。
言葉すら出てこない。
『どうした?座りなさい。』
部屋には私と相手のふたりきり・・・
なんで・・・なんで、なんでここに・・・
「玲羅先生?!」
・・・がいるの?!
そんな・・・ありえない!!
だって先生は、兄よりも姉よりも年上よ?!