Love×Lovers~秘密の婚約者~
はぁ・・・?
この期に及んで“秦だ。”だって??
『俺とお前は婚約したんだ。学校以外では秦と呼べ。』
はぁ・・・もう、イヤ・・・
「・・・分かりました。せめてさん付けにさせて下さい。」
『さん付けでもいいが、敬語はなしだ。』
「分かったから、早く教えて。“秦さん”」
私の言葉にニヤリと笑ってから、真面目な顔になった。
『俺が教師になって学園に来たのは、3年前。お前が中等部3年の時だ。』
あぁ、学校で次期理事長だって騒いでた人がいたっけ。
『その時、お前に一目惚れしたんだよ・・・』
へぇ・・・私に一目惚れねぇ・・・
「・・・はっ?!一目惚れ?!」
『そうだよ。だから親に頼んで婚約相手にしてもらったんだ。』
喜んでOKしてくれたよ、って言葉に私はもう抜け殻状態。