Love×Lovers~秘密の婚約者~
『実を言うとな、俺の婚約者は既に決まっていたんだ。』
決まっていたのに、何故私なんかに?
『でも、お前に惚れた。だから婚約は破棄させてもらった。』
顔合わせはしてなかったから、親経由で破棄したらしい。
「破棄してまで私を選ぶことは無かったでしょう。」
玲羅先生をぐっと見つめて言った。
『親に頼んだ時な、お前に婚約者がいないことを知ったんだ。』
私に婚約者が居なかった?
そんな訳ないじゃない。
だって、西園寺家は幼少から婚約者は決まっているのに。
なのに私にはいなかったって?
「私は西園寺家、そんなはずない!!」
『本当だ。これは、俺から話すように言われている。』
それから玲羅先生・・・秦さんは全部話してくれた。