Love×Lovers~秘密の婚約者~
コーヒーとリング。
寮に帰り、ベッドに倒れこんだ。
無意識に涙が頬を伝う。
私は西園寺家にとって必要無かったんだ。
政略結婚にすら出来ない、私。
玲羅先生が申し出るまで、私には誰もいなかった。
どこも私と婚約する人がいなかったんだって。
玲羅先生がいなかったら、私はどうなったんだろう。
「なんなのよ、もう。私なんか家から出せば良かったじゃない。」
その時、携帯が鳴った。
番号を交換したばかりの玲羅先生から。
「もしもし・・・」
『やっぱり泣いてたか。大丈夫か?』
やっぱりって・・・なんで分かんのよ・・・
「なんで、やっぱりなのよぉ・・・」
『分かるさ。3年も見てたんだぞ?待ってろ、今行くから。』
来ちゃだめでしょ・・・