Love×Lovers~秘密の婚約者~
『開けてみて。』
ボックスを開けると、そこにはリングが2つ。
そこに並んでいるのは、私と玲羅先生の“婚約指輪”。
ただ違うのは、その2つが同じ色じゃないという事。
ひとつはプラチナのシルバーリング。
もうひとつはゴールドリング。
どっちも、何も埋まってなくてシンプル。
シルバーリングは、ゴールドリングよりも小さい。
たぶん私のだ。
「これ、婚約指輪でしょう??」
いつのまにか、私の後ろに回っている先生に聞く。
後ろから抱きしめられる形になってるから、見上げて。
『シルバーがお前、ゴールドが俺。これならバレないだろう?』
なんでもお見通し。
優しく笑って、シルバーの指輪を取り上げた。
その指輪が私の右手の薬指にはまる。