Love×Lovers~秘密の婚約者~
『玲羅・・・?私立玲羅学園の方ですかな?』
さすがは玲羅学園。
「えぇ、ご存じで?」
笑顔でお得意様と話をしている先生にくぎ付け。
『ご婚約されてましたか!!いや、我が息子をお勧めしたかったんですがな。』
この方の息子?!
冗談じゃない、あんなやつ!!
この方の息子は私の同級生で、自己中でナルシスト。
すごい人気だけど、私は大っ嫌い。
「申し訳ございません。その分、幸せになりますわ。」
『ははは、ありがとう。』
しばらく料理を食べたり、お得意様たちの相手をしていた。
『悠梨愛、悠梨愛!!久しぶりだな!!』
名前を呼ばれて振り返ると、兄が立っていた。
「お兄様!!お帰りなさい!!」
斜め後ろには、楓夏さんが立っている。