Love×Lovers~秘密の婚約者~
『まぁ・・・兄貴じゃないなら、まだ可能性はあるか・・・』
は?
可能性ってなんのこと??
誠さんだったら無理なことって?
笙、それじゃ分かんないよ。
でも、これだけは感じ取れる。
笙は、誠さんに頼まれてきた訳じゃない。
自分の意思で、この学園に転校してきたんだと思う。
『婚約者、誰?』
誠さんみたいに、最初から否定しない。
そんな事がすごく嬉しい。
笙になら、話しても大丈夫だと思う。
「さっき、玲羅先生っていたでしょ?あの人。」
笙は少し考えると、思いついたように目を見開いた。
『おぉ、あの格好良い先生だろ?玲羅先生・・・か。』
自分の好きな人を格好良いと言われて、嬉しくない訳がない。
しかも、男から見ても格好良いなんて・・・
やっぱり先生はカッコイイんだな、って再確認する。
『悠梨愛、放課後時間作ってくれ。行きたいところがある。』
「ん~・・・多分、大丈夫だからいいよ。」