東京の夕日
全ての終わり
酷く散乱した部屋。

全て終わった。

その日全てが終わった。

私は浴びるように酒を呑んだ。浴びるように…。
それは比喩では無いかも知れない。

口元から溢れるビール。
酔って倒された缶ビール。
ビールを吸った雑誌。

その光景の後の記憶はないが、感情だけはよく覚えている。

自分がこの世から消えてしまったような絶望。

いっそこの世から消えてしまいたい希望。

とにかく全てが終わった。
リセットの涙だったのか
振り出しに戻ったのか。
いや、もしかしたらゴールや完成の涙だったのか?

ただ確実なのは次の日の泣き腫れた目と浮腫んだ顔。

そしてあなたがいないこと。
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