東京の夕日
「だったら何」

私は思わず美紀にこう言ってしまった。


「別に、夏樹が良いなら関係ないけどさ」


良いとか悪いという次元じゃない。
事実だと思えないし、万が一事実だったとしても、もう昨日終わってしまったのだから。
結城と私は。


やっぱり呼ぶ人間を間違えた。


これじゃ気持ちを整理するどころじゃない。


「とにかくさ、終わっちゃったんだ、私と結城。うん、でも美紀に話せて良かった。私と結城の共通の友達って美紀位だからさ」


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