スキ、だけどキライ
『お前、まだ゙あの事゙根に持ってる?』
急に真っすぐな目で見てくるから驚いた。
アイツが゙あの事゙っていうのは
一つしかない。
‥宏ちゃんのことだ。
「カンケーないじゃん」
『じゃあさ、俺がお前ん家来るのも
‥いやか?』
「いやだよ。でも「そっか」」
でも‥、来るんでしょ?
そう言おうとしたとき言葉が重なった。
なんでそんな悲しそうにしてるの?
どうせまた明日の夜も
また勝手に来て食べて行くんだよね?
いつもならどうでもいいことだけど
アイツの顔が頭から離れなかった。