スキ、だけどキライ
第二章
地区予選前々日
「暑っ、なんで夏ってこう暑いのかな」
「そうだね」
「亜美に連絡取れた?」
「全然」
亜美が学校を休み始めて2週間が経った。携帯に電話しても、連絡なし
アイツに聞こうと思ってたのに、肝心の颯太は風邪でdown。
結局聞けずじまいだ。
「あ、渋谷先輩の具合どう?」
「2日前から練習来てる。
なんとか試合には間に合ったっぽい」
そう言いながら、頬に手をあてる。
まるで顔に熱を帯びてるように熱い。
「苓那、顔赤いよ?」
「うるさい!!!」
最近アイツの話になると
いつもこの調子。
なんかいつものあたしじゃない感じ
翼は、すぐにからかってくるし?
あーやだな。