スキ、だけどキライ
30分待っても来る気配なしー。
ってことでグランドまで行く羽目に。
そこにはタオルを持ちひたすらシャドーピッチングをする颯太の姿があった。
「早くしてくれないと帰れないんですけど、渋谷先輩」
部活のときは一応先輩ということで
敬語で喋る。
『あ、鍵当番か。
俺変わりにやっとくから
先に帰ってていいよ』
そう言ってまた練習を始めた。
アイツは、アイツなりに
少しは成長したのかな?