スキ、だけどキライ
「よっしゃああああ!!!」
相手ベンチは大盛りあがり。
九回表に‥ホームランを‥打たれた。
決勝戦なのに‥‥勝てば甲子園だったのに‥勝ち越された。
『ちくしょう!!!』
天を仰ぐ颯太。チーム全体がまるで魂が抜けた状態だ。
五番バッターをなんとか打ちとり、ベンチに戻っていく。
「まだ終わってねえだろー!!今まで渋谷にばっかり頼っていただろうがっ。俺達最後の夏、精一杯やろうぜ!!」
キャプテンの一声。
『そうだな』
「渋谷‥お前を負けにはさせない」