スキ、だけどキライ
最終章
夢、ゆめ、ユメ
『ったく‥なんで俺が』
「どうせ暇でしょ?文句言わない」
『あのさ、これでも一応俺明日卒業するんだけど』
「いいのいいの。これは西条先輩の分だからね。もちろん颯太のはないけど」
『んなことわかってるよ』
あの二年前の決勝戦。
白球は伸びて‥伸びて、
そのままスタンドイン。
そして甲子園出場を決めた。
肩を痛めていた颯太はとりあえず二週間のドクターストップ。
夏の甲子園終了後、再び肩を痛めて二年間のドクターストップ。
それと同時に野球を辞めた。