キミにサヨナラをする。
「………。」
そういえば、心愛の部屋に入るのは、“あの日”以来だった。
俺が弱かったばかりに、心愛を傷つけてしまった…。
なんであんなことをしたんだろう
心愛は、病気という大きな不安を抱えながら、俺に微笑みかけてくれていたというのに。
俺はなんてバカなんだ……。
ぐっ…
また胸を握った。
そして同時に、ベッドの布団も握った。
―かさっ
布団の下から、紙の音がした。
「………?」
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