キミにサヨナラをする。



がたん‥


「ねーえっ、かっこいいオニーサン♪」



またきたのか?




「んだよ…」


ザクッ…



「これでどーよ♪」



そいつは、俺の目の前で、きっとお気に入りだったろう。

メッシュの入ったきれいな長いオレンジ色の髪を、ばっさりと切った。




「…お前、馬鹿だろ‥‥」


「えー?頭よかったらこんな頭しないよー♪」


ケラケラと、陽気に笑うこの男は、俺には輝いて見えた。










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