四季恋 * -シキコイ-
かちゃ…
「…冬美ちゃん……」
「史也さん…?」
そこには、ヤス先輩には劣るものの、充分カッコイイ男の人がいた。
「史也さん…充分カッコイイじゃないですか……」
「や、全然!!キモいし…だから………」
そこまで言って、史也さんは言葉を止めた。
「…騙されていたことは、本当に傷つきました。」
「うん……ごめん。」
「でもあたし、史也さんとのメールや電話、楽しかったんです。」
「うん……」
「だんだん、史也さんのこと、好きになってました……」
「うん……ってえぇ!?」
史也さんは、驚いたように顔をあげた。
「あははっ♪」
「今の、本当!?俺と、付き合ってくれるの!?」
「さあ?♪」
「え!?ちょっと、冬美ちゃん!?」
史也さん、いつかちゃんと伝えます。
あなたが好き…。
――――…
季節は、冬。
ここに一つ、
暖かさを求める恋が、
花開く―‥
冬恋 * -フユコイ-
fin*〜