くつひも
―カランカランカラーン。

「いらっしゃいませー!喫茶くつひもへ ようこそ!お一人様で宜しかったでしょうか?」

元気な声と接客用語に迎えられ。客として無難な反応をしておくと、迎えてくれた栗髪の少女はテキパキと動き俺を席へと案内した。

席に座ってすぐに先程の少女が水とおしぼりを持って来た。

うーん良いね。化粧っ気の薄い、純な笑顔が堪らねえ。チクショウ、可愛いじゃねえか。

有坂さんね、ふーん。

ぼーっとメニューを眺める事数分。注文が決まり先程の子が来る事を期待しつつ、テーブルにセットされた呼び鈴を鳴らす。…すると。

「はいはいはーい。お待たせしましたぁ。ご注文お決まりですか?それとも注文せずにお帰りですか?」

…おい。

目の前に現れた、ロリ全快の少女に突っ込みを入れた。心の声とかじゃねーよ?マジだよ?

「ふぇ?」

キョトンとするロリっ子。まぁいい。初めて来た店で喧嘩売る気は毛頭無い。

「あいすこーひー。」

乾いた口調でそう言うとロリっ子は目を丸くしたまんま、注文を取り厨房に向かった。名札チェック。
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