春陽
服装は大人びてはいるが、遠目から見てもやはり少し子供っぽい。
だが…可愛い。
(…可愛い。妹みたいな感じか…?)
心に宿った小さな熱に、千理はまだハッキリと気付いては居なかった。
(…おいおい、声かけられてるぞ…ビシッと断れよ…)
見ると優里は知らぬ男にナンパされていた。断り慣れてないのかおどおどとしている。
(危なっかしいなぁ…こりゃ妹だな…)
千理は代金をカウンターに置くと早足で優里の所へ向かった。