春陽
「…え?え?ん?…ちょ、ちゃんと払わなきゃダメですよ」
きょとんとしている優里の手を引き、スタスタあるく千理。
「くっ…大丈夫だって、お店の人追い掛けてこないし(笑」
「そういう問題じゃありません!…ん?もしや…」
何か気付いた様子の優里。
(まさか、御手洗いに行くふりをして支払いを済ませた!?何てこそ…っと、優雅な!)
「姑息って何(笑」
…優里の心の声が聞かれた。
「なっ、すみません…そんなつもりは…」