春陽
車を降りると優里は今日一番の笑顔で言った。
「今日は何から何まで、ありがとうございました。本当に楽しかったです!」
千理も笑顔で応える。
「良かった、またどこか行こう。また何かあったら…気軽に連絡して良いから」
「あ、携帯が無いので家からですが…かけられたらかけます」
「うん。じゃ、またね」
千理は優里の頭を撫でながら言うと車を走らせ、クラクションを短く鳴らし帰って行った。
優里も浸りたい気持ちになったが…家に入る前に気を引き締めなくてはいけない。
深呼吸をして家に入った。
穏やかな1日は
終わりを告げた。