春陽
高台の下に自転車を止めて辺りを見回した。
寒いし…静かだった。誰も居そうに無く、千理に取っては好都合だった。
ゆっくり段差を登りながら、過去に自分が登った時の事を思い出していた。
仕事やプライベートでも辛かった日はよくここに登った事がよくあった。
何故だと思いながらも、ここから見る景色と空をみる度に癒されていた。
懐かしい記憶を辿り、頂上まで来た。
相変わらず星が綺麗に見える。時間的に辺りが暗いのもあるのだろうが…
冬は特によく見える。
良い場所を探そうと、辺りを見回した。