春陽
その頃、千理の職場とは大分離れた優里の学校では一時間目の現国の授業が始まっていた。
「えーっと、次の期末テストの日までに授業ノートを私に出しておいて下さいね」
(どうしよ…しばらく授業に出てなかったからノートが白紙だ…)
学校を休みがちな優里は特定のグループに入っていなかったので、誰にノートを借りたら良いかを考えていた。
取りあえず無難なグループの人から選ぶ。
(話しかけてもオーバーに反応しない人がいいな…)